2007年11月27日

キャッシュフロー計算書

キャッシュフロー計算書は、一会計期間(事業年度)の企業のキャッシュ(現金及び現金同等物)の増減を表したもので、会計基準の国際的調和の一環として、2000年3月期決算から作成が義務づけられている。

キャッシュフロー計算書は、企業活動におけるキャッシュの流れを、営業活動によるキャッシュフロー、投資活動によるキャッシュフロー、財務活動によるキャッシュフローの3つに区分して表示している。

営業活動によるキャッシュフローは、会社の本業によるキャッシュの増減を表しており、企業が本業からどれだけキャッシュを稼いでいるかが分かる。
投資活動によるキャッシュフローは、設備投資(工場・機械への投資など)や、余剰資金の運用(有価証券投資・企業買収など)によるキャッシュの増減を表し、将来の利益獲得のために、現在どれだけ投資しているかが分かる。
財務活動によるキャッシュフローは、資金調達(借入・株式発行など)や借入金返済などによるキャッシュの増減を表し、営業活動・投資活動キャッシュフローから生じるキャッシュの過不足の調整方法が分かる。

財務状態が健全な企業の場合は、営業活動と投資活動のキャッシュフローがプラスで、財務活動がマイナスになる。
営業活動と投資活動で稼いだキャッシュを負債返済(財務活動はマイナス)にあてている状態である。

一方で、成長率が著しく高いベンチャー企業などは外部から資金調達をしつつ積極的な投資を行うため、営業活動と投資活動の合計額がマイナスになり、そのマイナスを補填するかたちで財務活動がプラスになる。

次に、損益計算書との関係から2点説明する。

損益計算書は一会計期間(事業年度)の損益を説明する財務諸表であり、損益計算書上は利益が計上されたとしてもキャッシュ(現金)を獲得したとは限らず、資金繰りが悪化して倒産するケース(黒字倒産)も中小企業ではよくあるケースある。
これは、損益計算書上で収益・費用を認識するタイミングと、キャッシュフロー計算書上の現金回収のタイミングに違いがあることから発生する。
(例:掛け売上のケースは、損益計算書上は売上(収益)を現金回収より先に認識する)

また、損益計算書の数値は採用する会計処理によって変化するため、経営者の恣意性が入るとされている。
一方で、キャッシュフロー計算書の数値は、実際のキャッシュの動きであるため、経営者の恣意性が入らない(ごまかしが効かない)ため、より信頼できる会計情報としてキャッシュフロー計算書は重要視されている。
posted by omatsu at 20:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | 会計の基礎

2007年11月26日

貸借対照表

貸借対照表とは企業の一時点(決算期末)における資産・負債・純資産の残高の状況(財務状況)を表している。

貸借対照表からは、企業がどのように資金を集めて(資金の調達源泉)、その資金をどのような事業や資産へと投資しているのか(資金の運用形態)が分かる。

013_貸借対照表2.gif

貸借対照表の右側の負債と純資産は資金の調達源泉で、貸借対照表の左側の資産はその調達した資金の運用形態を示している。

また、資金の調達源泉の中でも、返済義務がある調達資金と返済義務がない調達資金の2種類に分けられる。
返済義務があるのは債権者から借り入れて調達した資金のことで負債と言い、返済義務がないのは株主から調達した資金のことで純資産と言う。

※増資等の株式を発行することで資金を調達することをEquity Finance(エクイティ・ファイナンス)と言い、社債を発行して資金を調達することをDead Finance(デッド・ファイナンス)と言う。

貸借対照表では、右側の資金源泉という視点と左側の資金の運用形態の合計額は必ず一致する。
会計学では、資金の調達源泉を表した右側を貸方(かしかた)と呼び、資金の運用形態である左側を借方(かりかた)と呼んでおり、この借方と貸方の合計額が必ず一致する対照的な表から貸借対照表と呼ばれている。
また、表の左右がバランスしているので,米国ではでBalance・Sheet(B/S)と呼ばれている。
posted by omatsu at 21:36 | Comment(0) | TrackBack(0) | 会計の基礎

2007年11月22日

損益計算書

損益計算書は企業が一会計期間(事業年度)の間に、稼いだ収益とそれに対応する全ての費用を表示し、両社の差額として、当期損益を算出したもの。日本では損益計算書のことをProfit and Loss Statement の略からP/Lと呼ぶのが一般的ではあるが、米国ではIncome Statement(I/S)と呼ばれている。
以下に、損益計算書のイメージと概要を説明した。

012_損益計算書.gif

売上高:商品・サービスの販売高等の本業からの収益を表示。
売上原価:売り上た製品の原価を表示。
売上総利益:売上高から売上原価を控除した利益の事で、粗利とも言われる。

販売費及び一般管理費:企業の販売業務に関連して発生した費用のことで、給料・広告費・減価償却費・貸倒引当金繰入額・賞与引当金繰入額等が含まれる。
営業利益:本業の営業活動の成果としての利益を表示。

営業外利益:企業の本業以外の活動(財務活動)から生じた利益のことで、受取利息や受取配当金等が含まれる。
営業外費用:企業の本業以外の活動(財務活動)から生じた費用のことで、支払利息や社債利息等が含まれる。
経常利益:営業利益から営業外収益を加え、営業外費用を控除した利益のこと。

特別利益:臨時・例外的に発生した収益のことで、貸倒引当金戻入益や投資有価証券売却益等が含まれる。
特別損失:臨時・例外的に発生した損失のことで、災害損失や投資有価証券売却損が含まれる。
税引前当期利益:経常利益に特別利益を加え、特別損失を控除した法人税や住民税を支払う前の利益である。

法人税・住民税:課税所得に対する法人税、住民税及び事業税のこと。
当期純利益:税引前当期純利益から法人税、住民税及び事業税を控除した利益のこと。最終的に会社に残る利益という意味からは米国ではボトム・ラインと呼ばれることもある。(米国の当期純利益の正式名称はNI:Net Incom)
posted by omatsu at 12:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | 会計の基礎

2007年11月20日

財務諸表とは

財務諸表とは損益計算書、貸借対照表・キャッシュフロー計算書・株主資本等変動計算書など、企業が利害関係者に対して一定期間の経営成績や財務状態等を開示するために作成される書類の事である。

@損益計算書
一会計期間(事業年度)の企業の経営成績(どれだか収益を稼いだか)を表示
A貸借対照表
報告日(期末日)時点での企業の財務状態を表示
Bキャッシュフロー計算書
一会計期間(事業年度)の企業のキャッシュ(現金及び現金同等物)の増減を、営業活動によるキャッシュフロー、投資活動によるキャッシュフロー、財務活動によるキャッシュフローの三つの区分に分けて表示
C株主資本等変動計算書
一会計期間(事業年度)の純資産の変動を表示

上場企業等、金融商品取引法により有価証券報告書を提出しなければならない会社の財務諸表は、EDINETで見ることができる。

※EDINET(Electronic Disclosure for Investors' NETwork)とは、金融商品取引法に基づく有価証券報告書等の開示書類に関する電子開示システムの名称で、有価証券報告書・半期報告書・大量保有報告書の提出及び閲覧が可能なシステムの事です。


posted by omatsu at 22:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | 会計の基礎

2007年11月17日

企業会計原則

日本の会計では会社法、金融商品取引法、税法に従って会計報告を行うが、各法律には具体的な会計処理方法までは記載しておらず、一般に公正妥当と認められる基準に従って、会計処理を行わなければならないとしている。

この公正妥当と認められる会計基準の慣行を纏めたものが、「企業会計原則」である。「企業会計原則」は原則であるため強制力は持たないが、実質的には遵守すべき基準となっている。

「企業会計原則」は、会計処理全般に係わる規定である「一般原則」(7つの原則)と損益計算書作成の具体的な処理規定である「損益計算書原則」、そして貸借対照表作成の具体的な処理規定である「貸借対照表原則」の3つの原則と25の注解から構成されている。

※注解1の「重要性の原則」(財務諸表の客観性を確保するため、重要性の乏しいものは、厳密な会計処理によらずに、簡便な方法によることも認められる。)は非常に重要であるため、他の3つの原則と同様に取り扱われる場合もある。
posted by omatsu at 22:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | 会計の基礎

会計の種類C 制度会計

現行の企業会計実務に規制をしている法律としては、会社法、金融商品取引法、税法の3つがあり、各目的に応じて会計報告書の提示を必要としている。これら法律に基づいて行われる会計を制度会計と言う。

これらの制度会計の枠組みに関して以下に整理した。

010_制度会計の枠組み.gif

また、これまでに記載した会計の種類に関して、以下に整理した。
011_会計の種類.gif
posted by omatsu at 20:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | 会計の基礎

2007年11月16日

会計の種類B 制度会計と情報会計

企業外部のステークホルダーに対して会計情報を開示することを目的とする財務会計は、その開示が法律によって制度化されている「制度会計」と、法律によって制度化されていない「情報会計」とに大別される。

「情報会計」は法律の規制の枠外であるため、「制度会計」に比べて利用者の立場に立った情報開示が可能な点が特徴である。

「情報会計」の例としては「環境会計」や「社会貢献会計」等がある。
posted by omatsu at 23:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | 会計の基礎

会計の種類A 財務会計と管理会計

企業会計は、社外のステークホルダー(利害関係者)へ会計情報を報告する財務会計と、経営上有用な会計情報を社内に提供する管理会計に分かれる。

財務会計とは、会社内部の経営者や管理者に有用な情報を提供するだけでなく、全てのステークホルダーに対して会社の経営成績や財務状態を開示・報告(ディスクロージャー)するための会計を言う。

管理会計は、会社内部の経営者や管理者が経営判断・意思決定を行う上で有用な情報を得るための会計で、原価計算、予算管理、業績管理等に利用されている。

各ステークホルダのーと会社との繋がりを以下に示した。
009_ステークホルダー.gif
posted by omatsu at 23:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | 会計の基礎

会計の種類@ 企業会計と非営利法人会計

会計は営利活動を行うことを目的とした企業を対象とする「企業会計」と、学校法人や独立行政法人等の非営利組織を対象とする「非営利法人会計」とに分類される。

企業は株主から調達した資金を使って、収益をあげる事が至上命題になっているため、「企業会計」では収益と収益獲得に費やした費用に関する報告、つまり「損益計算書」が重要視される。

一方、非営利法人においては剰余金を蓄積すること自体は目的ではなく、活動のために受け取った資金とその資金の使途、つまり資金の流れが重要視される。したがって非営利法人においては損益計算書の代わりに、資金の流れを記載した「収支計算書」が作成される。

「非営利法人会計」が「企業会計」と異なる点は大きく3点ある。

@予算準拠
「非営利法人会計」では予算を策定しそれを執行することが要求されている。(「企業会計」では予算の策定は要求されていない)

A減価償却
「企業会計」では収益費用対応の原則から、固定資産の取得価額は減価償却され当期の費用として計上されるが、「非営利法人会計」では収益・費用の概念が存在しないため、減価償却は強制されない。

B利益処分
「非営利法人会計」では剰余金は株主配当として外部に流出せずに、時期の活動のために法人に留保される。
posted by omatsu at 22:47 | Comment(0) | TrackBack(0) | 会計の基礎

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