2007年12月09日

バリューチェーン

ハーバード・ビジネススクール(HBS)のマイケル・E・ポーター(Michael E. Porter)教授が、著書「Competitive Advantage」で、企業の競争優位の源泉を明らかにするために企業の内部環境を分析するフレームワークとしてバリューチェーンを提唱した。

バリューチェーンでは、原材料の調達から製品・サービスが顧客に届くまでの事業活動を、一連の価値の連鎖と考えており、事業活動を機能ごとに分解し、どの部分(機能)で価値が生み出されるか、どの部分に強み・弱みがあるかを分析するものである。バリューチェーンで言われる価値とは、買い手が払ってくれる金額を言い、総収入額で測られる。バリューチェーンのイメージを以下に示した。
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※但し、上記イメージは製造業を念頭においており、実際に活用する場合には自社の企業活動に応じて調整が必要

上手の通り、価値連鎖は価値を生み出す活動(主活動と支援活動)とマージンから成る。主活動は製品・サービスの提供に直結する事業活動で、支援活動は製品・サービスの提供に直結しないが主活動を維持するには不可欠な活動である。これら一連の活動を通じて、企業はマージン(利益)が生み出すことになる。

ポイントとしては、企業活動のバリューチェーンにおいて、一部の活動だけが価値を生み出しても有効性が高くなく、相互の活動が有機的に機能してはじめて、その価値を最終的に顧客まで提供する事ができる。言い換えると、各活動が有機的に機能してはじめて、競合他社に模倣されない価値を生み出し、競争優位性を確保できる。

posted by omatsu at 12:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | 競争戦略
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